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2012.03.02     カテゴリ:  Duty-本編- 

   18話 茶髪のお兄さん



 放課後、私は急いで校舎を出た。校門にはセナが待っている。できるだけ彼を待たせたくはないのだ。彼のためではない。単に彼がたくさんの人の目につくのが嫌なのだ。流石に彼がアンドロイドと気づく人はいないだろうが、彼は見せ物にしていいような人ではない。確かに外見は誇れるものだが、内面は目を覆いたくなるほど酷いものだ。その彼の人格を形成した私にも責任がある。そう考えると、私の今の生活はまるで彼の人格を形成した責任を取っているようだ。実際は私が彼に助けられたのだが、今の状況ではセナが私の息子のような立場になっている。私はこれからセナの異常行動や異常発言を、母親のように注意しなければならないのだろうか。


ご迷惑お掛けしました




 本当にセナには呆れる。大人な発言をしたと思えば、5歳児のような行動をする。今朝だってそうだ。「いってきます」を言わずに彼を放置して学校へ行った私を、怒りながら追い駆けて来るのだから。ぷんぷん怒るという言葉があるが、彼は本当にぷんぷん怒っていた。街中であんな怒り方をされたら、恥ずかしくて仕方がない。また同じ事をさせないためにも、早く彼を制御してやらなければ。次はきっと私以外にも迷惑を被る人が出てくる。
 そんなことを考えながら校門へと小走りで走っていたときだった。前方に同じクラスの女子生徒たちがまとまって歩いているのが目に入った。普段夏実たちと一緒にいる女子たちだ。彼女たちの1人1人の後ろ姿を見たが、どうやら夏実はいないようだった。急いでいる私の前を堂々とゆっくり、会話を弾ませながら歩いて行く彼女たち。いつもだったら彼女たちの後ろについて行くように歩けるのだが、今日はそうもいかない。私は小走りで彼女たちを抜かし、そのまま校門へと走って行こうとした。しかし抜かした彼女たちの声が後ろから聞こえ、私はスピードを緩めた。
「あれ?リマティーじゃない?」
 校門へ出て、足が止まった。振り返って「また明日ね」と言うべきか。とっさの判断で私は彼女たちへ振り向こうとした。
「違うよ。1年でしょ?」
 振り向こうとした私の動きは一瞬にして止まり、私はそのまま校門で立ち尽くしてしまった。しかし彼女たちはどんどん校門へと迫って来る。私は慌てて彼女たちに背を向けた。そして次に目に入ったのは…
「おかえり理真ちゃん。」
 にっこり笑うセナだった。私は急に恥ずかしくなった。彼は私を待っていたのだから、今の光景を見ていたはず。同じクラスの生徒にさえ、1年生と間違えられたのだ。これでは彼に、本当に友達がいませんと主張しているようなものだ。きっとセナは腹の中で笑っているのだろう。「理真ちゃん、かわいそう」と言ってくるに違いない。格好悪いところを見られてしまった。
「行こ?病院。」
 彼は私を嘲笑うようなことは何一つ言わなかった。ただ優しく笑って、私に背を向けて歩き出す。確かに彼は先程の光景を見ていたはずなのだが…。私は歩き出した彼の背中を追い、彼の隣に追いつくと、一緒に並んで病院へと向かった。



「ねぇ。何時から待ってたの?」
「え?3時。」
「3時半って言ってたのに!?」
 理真の声が聞こえ、彼女たちは校門を出た直後に2人の後ろ姿に顔を向けた。
「今の声、やっぱりリマティーじゃん。」
「でも隣に誰かいるよ?リマティー彼氏いないでしょ。」
「あれ大人じゃない?」
 それまでの彼女たちの話題はどこかへと飛び、口を開いたまま互いに顔を見合わせた。



「ごめん遅くなって。」
 夏実が急いで待ち合わせのファーストフード店に行くと、目をギラギラさせた友達たちが5人座っていた。化粧をした彼女たちは、周りと比べて明らかに輝いた雰囲気を放っていて、いかにも青春を楽しんでいるように見えた。
「夏実、遅いよ。待ちくたびれたぁ。」
「今日日直だったんだよ。ゴミ捨てに行ったら生徒指導に捕まってさ。」
「うわぁ、マジかよ。」
「化粧とれって言われたから、とったらものすごくブスになりますって言ってやった。」
「夏実らしいわ。」
 夏実がピンクの化粧ポーチを出し、マスカラを手にすると夏実が来る前から持ち切りだった話題へと戻った。
「ねぇ、まさかあのリマティーがねぇ。」
「え?理真がどうかしたの?」
「若い男と並んで帰って行ったのよ!」
「は!?」
 マスカラどころではない。理真が若い男と?
「そ…それ、どういう人!?」
「え?後ろ姿だけだったからねぇ。髪は明るい茶髪で、背は180くらいだったよ。後ろ姿はイケメンだった。」
「そうそう。でもそういう奴って、大抵正面は不細工だから。」
 その一言で大笑いをする彼女たち。しかし夏実は目を見開いたまま、硬直していた。
「ねぇ夏実、リマティーからその人のこと聞いてないの?弁当一緒に食べてるじゃない。」
 そう言えば理真が男の先輩とメールをしていたことがあった。社会人だと理真は言っていた。もしやそれが?
「なんだ、夏実知らないの?夏実のところ待ってる間にね、あたしらでいろいろ考えたのよ。」
「顔が普通だったら付き合ってるんだろうけど、イケメンだったらリマティーきっと付け込まれたに違いないって。」
「付け込まれた!?」
 オーバーリアクションとして彼女たちには取られているようだが、夏実はふざけてもウケを狙っているわけでもなかった。
「だってリマティーのお父さんとお母さん、1ヵ月くらい前に死んじゃったじゃん?そりゃ寂しくなるでしょ。」
「そこであの茶髪お兄さんが登場!もちろんリマティーはその人のところ頼っちゃって、最終的には捨てられるっていうシナリオを辿るんだよ。」
 身振り手振りで一見おもしろく見えるが、言っていることは恐ろし過ぎる。
「最悪、リマティー学校辞めるかもよ。」
「な…何で?」
「…赤ちゃんできちゃったとか。」
「うわぁ。そこにいったか。でもリマティー、進学でしょ?夢ぶち壊しじゃん。」
「茶髪のお兄さん恐ろしいわぁ。」
 夏実は青ざめた顔でスクールバックから携帯電話を取り出した。
「何してんの?夏実。」
「理真のとこ、止めなきゃ!それマジになっちゃうよ!」
「やめときな。巻き込まれたらいいことないし、まだ茶髪のお兄さんがイケメンとは決まってないんだから。」
 携帯電話の電話帳を開いたところで止められた。そうだ。良く考えればこれは彼女たちの妄想だ。静かに携帯電話を机の上に置き、理真に連絡するのをやめた。きっと理真は大丈夫。理真が男と関わっているのは事実なのに、それに対する大丈夫という根拠を自分に与えてあげないまま、彼女は必死で自分を安心させようとした。
理真は大丈夫…真面目な子だから、と。


夏実と友達


遅くなって申し訳ありませんでした泣

卒業式だの何だのありまして…。


またすぐ更新できるように

頑張ります★


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久しぶりじゃんwww

これからまた更新してね(●^o^●)
化粧落としたらブスになりますって
ウチも使える機会あったら使ってみたい(笑)

学校ではムリっぽいけどねww

夏実の本気(笑)



学校では危険よ…

ブスでもきっと
化粧落とせって言われますよねぇ(泣)




プロフィール

 リンス 

Author: リンス 
リンスといいます☆


大学三年生です!
最近、就職についていろいろ悩み中です

小説「Duty」が完結し、これからどうするか考えています!

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