アクセスカウンター


お知らせ
最新話→77話 生命と命←NEW! リンスのつぶやき→は、は、は…春休み!


Dutyバナー


--.--.--     カテゴリ:  スポンサー広告 

   スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
web拍手 by FC2

2014.03.02     カテゴリ:  Duty-本編- 

   77話 生命と命


 途端にハチコウは、理真の腕を捻り上げるように強くつかんだ。早くここから立ち去らなければと、頭がとっさに判断した。フジオカの輝きのない細い目は、真っすぐハチコウに向いている。底知れない恐怖が彼を襲っていた。
 ハチコウは欠陥品だ。脳の戦闘関連の機能が正常に作動しない欠陥を持った、アンドロイドの型版だった。それ以外に彼の欠陥は存在しなかったが、彼の型版にリコールがかけられた。リコールで戻って来なかったアンドロイドは、三流アンドロイドの情報提供をもとに根絶やしにされた。ハチコウはセナに殺されたということで、破壊届、つまり破壊完了とされていた。それはハチコウとセナが政府を欺くために綿密に仕組んだことで成功した。しかし、ハチコウの目の前には今、製造者のフジオカがいる。
 自分が製造し、リコールをかけたアンドロイドが、なぜまだ社会に存在しているのか。フジオカは疑問に思うはずだ。それと同時に、ハチコウを処分しなければと思うに違いない。
 急いでここから立ち去らなければ。殺される。
「理真! 立て!」
「やだ!」
 半ばパニックになっている理真の腕を、アンドロイドの力で思い切り引く。
「やだ!!!」
 理真が嫌がる間にも、フジオカは一歩一歩近付いてくる。
「いいから立て!!」
 理真が呆然として、力を抜いた隙に彼女を引っ張り、逃げようとする。しかしこのビルには入口が一つしか見当たらない。このビルから立ち去りたいハチコウと、ビルの中に入って来たフジオカ。必然的に顔を合わせなければいけない。
 すれ違い隙間に頭を銃で射抜かれるかもしれない。狙撃銃で離れたところから撃たれるかもしれない。力加減など考えずに、理真の腕を握り締めた。
「やめて! ハチコウ!」
 握り締められる腕の痛みと、ここから立ち去ろうとするハチコウの決意に、理真の顔は涙で濡れていた。だがハチコウは今、それどころではない。そんなことに関わっている暇などない。自分の命が危ういのだ。
「嫌だ!!!」
 理真の腕を握り潰そうとするハチコウの力に、理真は耐えきれず彼の背中を思い切り叩いた。
 確実に近付いてくるフジオカに、ハチコウは瞬きを止めた。目を見開いたまま、待ち構える。怯えないよう。落ち着いて。



77-1




 すれ違った。ただそれだけだった。フジオカはハチコウを無視するように、ただ脇を歩いて行った。一度も目を合わせることはなかった。ハチコウはそのまま理真を連れてビルの外へ出た。

 見向きもされなかったことが、しばらく信じられなかった。ビルの外から出てもなお、フジオカの連れとして来た、大勢の男たちに警戒はしていたが、彼らは何の行動を起こすこともなかった。ただのボディーガードだったようだ。
 なぜフジオカは一目見ることもなく、通り過ぎていったのだろうと、ハチコウはビルの入口にたたずんで考えた。まさか自分が製造したアンドロイドの型版を忘れてしまったのだろうか。そんなことはないはずだ。……興味すら感じなかったのだろうか?
 ただ、助かってよかったと、全身に入れていた力を抜いた。
「……ハチコウ」
 すすり泣く声と共に聞こえてきた理真の声に、現実へと引き戻された。そして間もなく、自分が理真の腕をものすごい力で掴んでいたことに気付き、とっさに理真の腕を離した。「大丈夫か?」とも言えなかった。理真が自分を、睨んでいたのだ。自分が掴んでいた方の腕を抱えながら、涙の溢れる瞳でこちらを見ている。まるで、咎めるかのように。
 はっとした。自分は先程、自分の生命が危うということしか考えていなかった。自分はアンドロイド。死んだとしても仕方ない。それなのに自分のことを考え、理真のことが頭から抜け落ちていた。
 驚いた。5年間、セナや他の人間たちと関わって、少しはアンドロイドのあるべき姿というものを学んだはずなのに、自分の命のことしか考えていなかった。この5年間で、自分自身は大きく成長したと思っていた。しかし根本は変わっていなかった。アンドロイドの軽い生命に目をやり、人間の重い命が思考から消えていた。理真に構わず、自分の生命のことを全力で考えていたことに、激しく後悔した。




ぜぇっはぁ……

イラストをしばらく描いていなかったせいか、
腕がなまってしまって、

絵を描くのに時間がかかる!!!!

遅くなってしまって、
申し訳ありません……



セナがいなくなってしまったのに、


ハチコウとリマの間には、大きな亀裂が入ってしまいました……


もしセナがいたら、二人の関係を修復してくれましたが、
もう彼はいません。


二人は一体どうなるのか……







スポンサーサイト
web拍手 by FC2








トラックバック

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)




プロフィール

 リンス 

Author: リンス 
リンスといいます☆


大学三年生です!
最近、就職についていろいろ悩み中です

小説「Duty」が完結し、これからどうするか考えています!

ブロマガ購読者向けメールフォーム


検索フォーム
すぴばる
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。