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2012.10.17     カテゴリ:  Duty-本編- 

   44話 多重人格?




 平日の正午過ぎというのは休日と違い、静かで温かい空気が流れているような気がする。季節に関係なく春風が吹いているようだ。今日のこの柔らかい日の光りが作用しているのかもしれないが、私はそう思うのだ。
 普段は学校のため、この空気には慣れていない私。そして風邪のこの激しい症状。眠ることができる要素は何1つとして揃ってはいない。
 セナはというと、未だに私のシャープペンを使って何かを書いている。一体何を書いているのか。いつもならば私に宿題を教えてくれる時、宿題を解いてくれる時、類似問題を作ってくれる時以外、彼はシャープペンなど使わない。何をそんなに慎重に時間をかけて書いている。
「セナ、何書いてるの?」
「ラブレター」
 この即答の様子から考えると、彼が書いているのはラブレターではない。あらかじめ用意していた答えを口にしただけだ。
「セナ、嘘言わないでよ」
 私は横になったまま、ソファーに座って何かを書いているセナに言う。するとセナは机から視線を私へと移し、困ったように眉間に皺を寄せた。
「えー。バレた?実は病床の父に手紙を書いててね」
「何が病床の父だ。お前はアンドロイドだろ?父親がいるなら会わせてみろ。そのどうしようもない性格に育てた父親に会わせてみろ」
 性格…人格を彼に与えたのは私なのだが……。
「……オレ、酷い言われようだね。理真ちゃんに嫌われてるんじゃないかっていう錯覚に陥りそうだよ」
 一層のこと、その錯覚に陥ってもらいたい。彼の異常なまでのポジティブ・楽観思考と、殴られても平気でいるような頑丈な精神力は、時に防御ではなく攻撃として周りに迷惑をかけている。少しくらいは自分が周りにもたらす破壊力を考えろ。
「ねぇ、本当は何書いてるの?あたしのシャーペン使ってるんだから、何を書いてるかくらい教えてよ」
「うん、ヤギに食べさせるために書いてるの」
 ……ウケ狙いか?だが意味が分からない。なぜヤギに食べさせるためにわざわざ文字を書くのだ?それにこの辺りでヤギなど見たことがない。
「そうだ。夕ご飯は何食べる?お昼はおかゆだったけど」
「うーん。またおかゆでいいや。おかゆしか食べられそうにないし」
「了解。買い物行って来るよ」
「え!ちょっと待ってよ!結局あたしのシャーペンで何書いてたの!?」
 セナは立ち上がって私にニヤリと笑みを浮かべる。
「ふふ。言っておくけど、このシャーペンはオレのものだよ?」
「だから人のものを勝手に自分のものにするなって!」
 ……言ってもコイツは全く聞かない。  



 学校が終わり、いつものように校門を出て帰路に就こうとした時、私は久々にあの面倒な野郎と顔を合わせてしまった。
「やぁ。なっちゃん」
「は!?あんた、何でここにいるんだ!?っていうか、理真は!?大丈夫なのか!?」
 校門に寄り掛かって座っているのはセナだった。校門付近にいた数人の下校途中の生徒たちは、不審そうに夏実とセナに視線を送っている。流石の夏実もその視線が気になった。
しかしセナは平気な顔で、周りに目もくれずに夏実を見上げて、夏実だけを見つめていた。
「理真ちゃんは大丈夫だよ。2、3日で治ると思うから」
「……そ、そうか。病院には行ったのか?」
「薬があったから大丈夫かなと思って。全然元気に喋れてるし」
「それならよかった。…で、何であんたはここにいるんだ?」
 理真は学校を休んでいるのに、なぜ学校に来たのだ?それに理真は工場にいるのだろう?看病してやらなくていいのか?
「なっちゃんに用事があってね」
「あ…あたし!?なんであんたがあたしに?あたしはお前に用事なんてないぞ?」
「だからオレがあるんだよ」
 珍しくセナが苛立ったような声を上げた。
「何だ?用事があるなら早くしてくれ」
「それがさぁ、少し長くなりそうなんだよ。だからさ、オレのおごりでどっかお店に入ろう?」
「何であたしがお前と店に入らなきゃいけないんだ。意味が分からない」
「相変わらず容赦ないねぇ。なっちゃん」
 この2人は全く会話が進まない。互いに表情が見えているから何とかなっているものの、これがメールや電話だったら一体どうなってしまっているのだろう。
「待て。今、おごりと言ったか?」
「うん。言ったけど……」
「……最近できたカフェがあるんだが、どれも値段が学生には高くて、あたしの金銭状況ではそこのメニューが頼めないんだ」
 セナは下唇を噛んだまま、目線を右へと逸らした。
「そこでおごれと?」
「いや、あんたはあたしの大切な時間を使うんだ。そこのおごりでは全く足りない」
「…鬼だね。でも今夕ご飯まで食べちゃうには時間がまだ早いよ?」
「おごりプラス千円くれ」


夏実 セナに千円


 現金を要求され、セナは唖然とした。
「な…オレがなっちゃんに話を聞いてもらうには、千円出さないといけないの!?何でオレ、金まき上げられないといけないの!?」
「あたしの大切な時間をお前が潰すんだ。このくらい当然だろう?」
「まさか…理真ちゃんにも同じようなことしてるわけじゃないよね?」
 セナの鋭い視線が夏実を締め付けるように飛んできた。夏実は慌てて首を横に振る。
「何言ってるんだ!そんなこと!やるわけない!理真にそんなことするわけがないだろ!?馬鹿だな!お前は!」
「……やったら殺すからね」
 こういう時、セナは怖いと思う。人が変わったように突然目つきを変えて、脅しを掛けてくる。寸前までは、優しい顔をしているのに……。
「仕方ないなぁ。なっちゃんの行きたいところでおごってあげるよ。オレは優しいからね」
 そう言ってセナは立ち上がり、何も無かったかのように夏実に微笑んだ。
「……何についての話なんだ?お前が理真を放置してくるなんて」
「ん?だから行ったら話すって。そう焦らなくて大丈夫だよ」
 ここまで感情と表情がころころと変わると、奴は普通の人間ではないのだろうかと思ってしまう。ただの気分屋ではなく、もはやこれは多重人格。夏実でさえ、ここまでころころと変わる感情と表情の持ち主は見たことがない。
「オレが千円払うかどうかは、オレの話を聞いてから判断してくれない?」
「……分かった」
 あまりにもセナに真剣な瞳を向けられ、夏実はセナの後ろについて歩き出した。




大学受験で期間が空いたため、

今までの内容を忘れてしまった方もいるかもしれません…
(私もそうですw)


セナ君は“デストロイド”という過去と

まだ生きているという事実が本部に知られてしまい、


危険を回避するために
理真ちゃんを美華子叔母さんに引き取ってもらおうと考えています。


セナ君の過去、ほんの一部始終は
こちらの回で確認できますぜ

33話 デストロイド



セナ君の過去、

二人の行く末


全てはこれから明らかになります。

びっくりしたり、
驚いたり…(同じですね)

するかもしれません。


頑張りますので、


よろしくお願いしますね。



Byリンス



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まとめ【44話 多重人格?】

 平日の正午過ぎというのは休日と違い、静かで温かい空気が流れているような気がする。季節に関係なく春
風邪大丈夫か!?

大丈夫と言いたいところなんだけど、
なかなかダルさが取れないのよぉ……

スピーチコンテストお疲れ様でした☆
お祝いは完ぺきに治ってからにしましょw
その方が何も心配なく打ち上げられるしね♪♪
お大事に(>_<)

スピコン頑張ってきたよーw

ごめんねw
まだダルさが取れなくて・・・

うぅ。

スピコン今まで頑張ってたからね☆
よかったよかった!




プロフィール

 リンス 

Author: リンス 
リンスといいます☆


大学三年生です!
最近、就職についていろいろ悩み中です

小説「Duty」が完結し、これからどうするか考えています!

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