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2013.04.30     カテゴリ:  Duty-本編- 

   71話 弱い心


 愛?愛だと?
何をふざけたことをコイツは言っている?
 吹き出して笑う寸前に、デューティはようやく、これで理解できたと思った。あのデストロイドと呼ばれた恐ろしいアンドロイドが、愚かな人間のようになってしまった理由が。
「たったそんなことで、お前はリスクを全て背負ったのか?」
 馬鹿にして笑う。飛んだ茶番だ。明らかに政府に閉じこもっていたオレより、社会に放出された奴の方が断然多くの世界を知っているというのに、よりによってそんなおかしな世界に足を踏み入れてしまうなんて。
 奴は本当に頭脳型なのか?頭を使えばそんな馬鹿なことは回避できただろう!
「ふはははは!」
 銃口を向けていたデューティが腹を抱えて笑う。すると、それを静かに見ていたセナが小さく口を開いた。
「お前には……分からないんだろうね」
 セナの勢いは消えていた。力なく、笑われて当然だというように、カーペットの上に視線を落とした。
「笑顔で元気づけられたり、泣き顔で悲しくなったり、独占したくなったり、愛おしくなったり」
「アンドロイドは嫌われる生き物なんだ。成就するはずがないだろう」
「別にくっ付きたかったわけじゃない。ちゃんと道を逸れずに、真っすぐ生きてくれれば、それでいい」
「ふーん」とデューティは真剣に聞きもせず、受け流すように聞いていた。
「短期間にいろいろなことがあったから、もうこれ以上、彼女の人生が歪められるようなことは起きないようにと、ずっと願ってたのに……お前たちの邪魔が入ったんだよ」
 憎しみのこもった目で睨みだしたセナに、デューティは目を開いたまま動きを止める。
「ねぇ、どうして?お前たち政府は、人間を巻き込むようなことは絶対にしなかったでしょ?お前たち政府が人間を巻き込んだら、立て続けに政府の零した情報目的の三流アンドロイドが群がってきたり、戦闘に巻き込まれたりする確率も高くなる。この場所だってそうだ。人間が大勢いるビルでこんなことをして、死人が出たらどうするつもりだったの!?」
 セナの怒鳴り声に、戦闘時のセナから感じる恐怖とは、また違った別の種類の恐怖を味わったような気がした。
「人間はオレたちとは違う。必ず幸せに生きなきゃいけない」
「……義務のためだ」
 セナがこれ以上何を言おうと、『義務だから』と答えるつもりでいた。しかしセナは一言こう答えた。
「……ならオレも義務のために戦うよ」
 戦うという言葉に、デューティは再び銃を強く握り締めた。
「お前とやり合って、オレが死んだとしても、ある程度までオレが耐えて戦ったとなれば、頭が馬鹿で変に用心深くて、死ぬのが怖い三流アンドロイド共は、オレの人格を形成した彼女の存在にも警戒して、近付こうとはしないだろうからね。オレは“デストロイド”として、強烈な印象をこの黒い歴史に刻み込まなきゃいけないんだよ。」
「オレは最初からお前を殺すつもりでここにいる。その目的は変わっていない」
 そうだ。目的は変わっていない。自分が政府に捨てられたとしても、殺さなければいけないという意識は変化していない。義務はまだ存在しているはずだ……。
「お互いの義務のため……ね」
 捨てられたにも関わらず、まだ義務だと主張し、製造者に忠誠を誓い続けているオレも、本当は奴と同じくらい哀れなのかもしれない。ただ奴の思いは愛だというだけで、一方的に尽くしていることは、オレも同じだ。



 どちらも、哀れで、愚かな、アンドロイド。






 階段を一気に駆け降りる。2、3段跳び越して地面に着地すると、再び階段を駆け降りる。壁には4分の5と示された青いパネルが目に入った。階段の手すりへと歩み寄り、上の階の様子を見る。撒けただろうか?そう思いながら自分の身体に目を下ろした。
 血塗れだった。返り血ではなく、ほとんどは自分の血だ。黒いYシャツは破け、場所によっては穴も空いていた。無論銃弾のせいだ。その銃弾はどこへ行ったのか。勿論身体に当たったのだ。この気持ちの悪い、妙な違和感。おそらく、当たった銃弾が貫通せず、身体に留まってしまったのだろう。アンドロイドの身体は体内に銃弾が残ってようと、そんなことには構わずに傷口を塞ごうと働く。要するに傷口が塞がってしまえば、銃弾を体内から取り出すことができなくなるのだ。
 頭上から轟音とともに銃弾の雨が降ってきた。


71-1



慌ててもう一度手すりに手を置き、身体を乗り出すように上を見上げると、7、8階付近でデストロイドが目を光らせて、銃を握り締めていた。
 ある三流たちの噂を耳にしたことがある。噂の全てを信じていたわけではないが、奴と戦ってみて、噂もあながち嘘ではないなと思った。奴をレントゲンで撮ると、無数の銃弾が写るというものがあった。奴は幾度となく戦いを繰り広げてきた。体内に銃弾が取り残されていることは間違いない。きっとレントゲンを取れば、多くの影が写るだろう。それでもよく、あそこまで動きまわれるものだ。一度もメンテナンスを受けていない。それは三流として生きてきたから当然だが、政府にいたオレには考えられない。体内に銃弾を残したままでいると、気持ちが悪い。ムズムズする。
 噂には当たり前ながら、嘘もあった。デストロイドは人間も殺すという馬鹿な噂だ。これは始めから信じてはいなかった。人を殺したとなれば、ただ事ではなくなる。政府は全力でデストロイドを探すはずだ。奴の極度な破壊行動は政府にいて、耳に入ってはいたが、人を殺したという信憑性のある情報は入ってはこなかった。それに奴と実際に会話をして思った。奴は絶対に人間を殺せない。たった1人の小娘を愛してしまうほどなのだ。相当なことがなければ、手を下さないだろう。例えば、あの女に手をかけたり、あの女を奪われそうになったりだとか。
 まるで人間のようだ。人間の世界に溶け込んだために、奴は自分の世界を見失った。奴のいるべき世界はこの地獄だというのに。しかし、なぜ奴は人間の世界に溶け込むことができたのだろうか……。人間になりたかったと奴は言っていたが、狂気を抱えた奴が簡単に人間の世界に溶け込めるはずがない。勿論、政府に追われはじめたことで、生きるために無理をしなければならなくなったということも一理あるだろう。だが、殺すことに楽しさまで感じていたであろう奴が、なぜきっぱりと破壊行動を止められたのか……。



自分の狂気を恐れた、弱い心。



 ……心がついていかなかったのだろう。身体や戦闘能力は高くても、心が弱ければ終わりだ。完全に人格形成者を間違ったな。あの小娘のせいで、心が人間になってしまったのだ。
 アンドロイドの身体の中に閉じ込められた人間の心は、自分の狂気にもアンドロイドの世界にもついて行けなかった。






デューティひどい!


セナ君はアンドロイド界について行けなかったわけじゃないよ!

(作者・リンスではなく、読者・リンスの極論です。聞き流してください^^みなさんの解釈全てが正解なのです!)


戦う無意味に気付いたんだ!!!


なくなったと思ってた、リマちゃんからもらった優しい心が

まだ残ってるって気がついたから、


戦うことをやめたんだよ!



それをデューティは弱い心って!!!



でも、自分の狂気を恐れてたことは、正しいのかも。

いつか人間も殺してしまうかもしれない。
自分をも殺してしまうかもしれない。



セナ君はものすごく、苦しい思いをしてきたんだと思う。

  By読者・リンス(笑)


  




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プロフィール

 リンス 

Author: リンス 
リンスといいます☆


大学三年生です!
最近、就職についていろいろ悩み中です

小説「Duty」が完結し、これからどうするか考えています!

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