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2013.02.26     カテゴリ:  Duty-本編- 

   63話 生まれ変わる




 暗く、誰もいないエレベーターの前で、彼は壁に寄り掛かり、ずるずるとカーペットに座り込んだ。いつも着ている黒いジャンバーの胸ポケットから、水色のパッケージの箱を取り出し、勢いを付けて箱を振った。すると煙草が1本だけ飛び出し、彼はそれを静かに口にくわえた。銀色のライターをズボンのポケットから取り出し、火を付ける。白い煙を暗い天井に向けて吐き出す。煙はじわじわと広がり、やがて消えていく。
 彼は理真が工場に来てから、喫煙をしたことはなかった。理真がいた頃は、煙草を吸う必要などなかったのだ。理真がぜん息だったということが一番だが、それ以前に戦う必要などなかったから。煙草を吸うと、自分のもう一つの面が目を覚ます。理真が作った人格ではない。彼が絶望から自ら作り出した人格だ。戦う時は、そちらを使うほかない。理真から与えられた人格は、優し過ぎるのだ。
「……最低だ」
 ぽつりと彼は呟いた。
「ほんと……最低だ」


63-1



 白い煙を吐き出しながら、呪文のように言う。



 オレは本当に最低だ。君をただ助けたいという一心ではなく、オレは見返りを求めて君に救いの手を差し伸べたのだから。……オレは本当に汚いアンドロイドだ。けれど汚くなるくらい、オレの君への愛は深かった。人間の男以上に、オレは君を愛していた。その愛が深かった故に、オレは汚い手を使ってでも、君を自分へと引き寄せようとしたのだ。



 君の悩みは人間であるからこそ、深く暗いものだった。両親を死なせた加害者への憎しみ。友達がいないことへの不安と孤独。これからの未来に対する疑問。オレはそこまで君が悩んでいるなんて、思ってもいなかった。だから君の自傷行為、リストカットを……止められなかった。



理真 部屋




 オレが幸せそうだから。アンドロイドのくせに幸せになっているから。君はそう言ってリストカットをした。まさか自分の存在が君を傷つけてしまうなんて……思ってもいなくて。嫌われてしまう……好きなのに、嫌われてしまう。怖くて怖くて……オレは10年前、出会っていたこと、オレの人格が君によって作られたことを伝えた。オレの意思は本当に弱かった。君に嫌われそうになれば、自分の意思を一転させた。オレの人格が君によって作られたということを君に伝えれば、アンドロイドが存在するという裏世界と君との結びつきが強くなってしまうというのに。



 事故の加害者があまりにも非常識な人間だった時、オレは君を想う一心で、あの女を殺そうかとさえ考えた。人間を殺せば、オレは確実に殺されるか、焼却処分される。それでも構わないと思った。君が少しでも楽になれるのなら。



セナ 洗面所




でも君の憎しみは、加害者を殺して収まるほど、浅く単純なものではないんだね。
 結局、アンドロイドのオレは無力だった。強烈な憎しみと闘う君の傍にいることしかできなかった。

病院 待合室

セナ・理真 路地








 君は、本当は面白い子。面倒くさがりなくせに案外繊細で、短気なくせに心配性。


ゴルァ。




友達がいないと言うわりには夏実という勇ましい親友がいて、勉強が笑ってしまうほど苦手だった。いや、苦手では済まされない。本当にできなかった。寝る時には大量に涎を垂らすし、寝起きが悪くていつも起こそうとするオレは叩くんだ。
 それでも君は強かった。何度も生きることにくじけそうになったけれど、君は何度も立ち上がった。そして君の笑顔は、辛い人生を歩んでいるにも関わらず、10年前以上に輝いていた。その笑顔は闇を知る者だからこそ作れるもので、オレはその笑顔に何度も心を打たれた。






 オレの意思がまた変わった。君に見返りを求めて、オレは君を愛していた。しかしオレは、その見返りなど必要ないと思えるようになった。一方通行の愛でも構わない。孤独な片想いでも構わない。必死に生きている君の傍にいて、愛してあげられるのならば、オレはもう……何もいらない。



 5年間付き合った有里香とも別れた。彼女はオレがアンドロイドだと知ると、オレへの接し方がぎこちなくなった。彼女には悪かったと思う。できるならば、オレと付き合っていた5年間を全て返してあげたい。オレのせいで、彼女は5年間を棒に振ってしまったのだから。人間ではない、アンドロイドのオレのせいで。



有里香 セナ






 君はオレを、自分と同じ心を持った分身だと言ってくれた。その一言で、オレは生きていてよかったと思った。オレは本当に幸せだと思えた。残り僅かな人生の中で、最悪だった人生の最後で、君はオレに微笑んでくれた。



もう何も望むものなんてないよ。頑張っている君に、見返りがほしいなんて微塵も思わない。不幸の中に落ちた君をオレが必ず救う。オレが幸せにする。それがオレの喜び。




……オレの…幸せ。





 だからオレは君を守る。君が再び奴らに襲われて、オレ以外のアンドロイドと関わることが決してないように。アンドロイドが存在するという、この裏世界と君が永遠に接しないために。……何も知らなかった君に戻すために。君はオレの分身。君さえ逃げてくれれば、君さえ生きていてくれれば、オレには帰る場所がある。帰る場所があれば、何も怖くない。帰る場所がなかった、“デストロイド”の頃とは違う。君さえいれば、オレは何度だって生まれ変われるのだから。


たかいたかい







 1階のロビーの奥にあるエレベーターの前で、ハチコウは待っていた。既に人間たちは外へと逃げてしまい、外から大騒ぎする声が聞こえてくる。見上げていたエレベーターのライトが赤色に光った。ハチコウは身構えて、扉が開くのを見つめていた。しかし中には誰も乗ってはいなかった。視界の下の方に何かが映り、視線をエレベーターの床へ向けると、そこには理真が座り込んで泣いていた。
「理真!」
 エレベーターの中にセナはいなかった。ハチコウは泣いている彼女の手を掴み、エレベーターの中から彼女を引きずり出そうとした。
 そうか。セナは、そう決断したのか。アンドロイドや政府が理真に興味を持ち、自分と一緒に追われるくらいなら、理真と理真の日常を守って自分が犠牲になる。そうお前は決めたのか。
「やだ!セナが残ってるの!!」
 理真はハチコウの腕を振り払い、エレベーターの中に再び乗り込もうとした。
「いい!もうセナはいいんだよ!」
 ここで彼女を引き返させれば、自分がセナに怒られるだろう。ハチコウは理真の腕を掴み、乱暴に引っ張った。
「離してよ!!」
「セナが決めたんだ!アイツの望み通りにしてやってくれよ!アイツはお前が無事で、安全なところに逃がすのがたった1つの望みなんだぞ!?お前がまた戻ったら、セナの決断が無駄になるんだぞ!?」
 ハチコウへの抵抗をやめた理真は、彼を見上げて、ただ涙を流して呟いた。
「でも…止めなきゃ…セナが……」
「もうセナの意思は、お前が泣いてせがんで曲がるほど、弱いものじゃないんだよ」
 理真は何も言わなかった。ハチコウは強引に掴んでいた彼女の手を優しく掴み直し、そっと引いた。
「外に出よう。車の中にいた方が安全だ」
 理真は重い足取りで、俯いたままハチコウにビルの大きな出口へと連れて行かれた。






セナ君の愛……。


リマちゃんには、伝わってたのかな……。


ダメだよ!口に出さなくちゃ!
でも言える状況でもなかったよね……


リマちゃんは両親を亡くしたばっかりだし。
セナ君はただでも、自分がアンドロイドっていうことに劣等感を持ってたし。


でもはっきり言えることは、
リマちゃんは1人じゃなかったってことだね。


愛してくれる人がいたんだ。


リマちゃんもそれに気付いてくれればいいな……


でも、こういう事態になる前に、リマちゃんは気付けなかったのかな……うーん。

セナ君、あんまり口には出してなかったからなぁ。



だけど、人間とアンドロイドだから、、、

こうならないと、気付けなかったのかもしれない……。







今回は画像が大量でしたwwww
過去のものを引用wwww


どうやら私、Dutyのくくりだけで、
160枚描いていたらしいwwwww


1年と数カ月の本気(笑)



というか、セナ君!!!


問題は政府のアンドロイドだよ!

あの赤毛とセナ君と同型!!!





ブレイズ
デューティ




リマちゃんを人質にとってさ!!

なんて奴らだ←(笑)


よし、セナ君。

君の愛するリマちゃんを人質にとった奴らだ!



手加減など無用じゃ!



セナ君の本気を見せてやれっ!!!



※リンスのつぶやき、失礼しました(泣)








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プロフィール

 リンス 

Author: リンス 
リンスといいます☆


大学三年生です!
最近、就職についていろいろ悩み中です

小説「Duty」が完結し、これからどうするか考えています!

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